海から揚がった夜光貝を手に取ると、まず重みを感じます。
それは貝の厚みだけでなく、長い年月を生きた証。
このキーホルダーは、その殻の渦を生かし、自然のかたちをほとんど削らず仕立てました。
外側の深い緑、内側の乳白色の輝き。
磨いた部分は静かに光り、磨かない部分は海の風景を残します。
人工では作れない色の重なりは、奄美の海が育てたままの模様です。
先端のとがった部分は安全に使えるよう丁寧にカットし、磨いて丸みを持たせています。
自然の形を損なわない範囲で手を入れ、手に触れたときのやさしさを大切に仕上げました。
同じ形、同じ表情は二つとありません。
鍵やバッグに添えると、ふとした瞬間に光を返します。
強く主張せず、持つ人の暮らしに寄り添う道具として作りました。
使い込むほどに艶が増し、手の油でゆっくり育っていきます。
奄美の海の時間を、そのまま持ち歩く。
手にすることが、島の素材と手仕事を未来へつなぎ、生産者の営みを支える一歩になります。