奄美の海に潜ると、岩陰で静かに時を重ねた夜光貝に出会います。
強い潮にもまれ、ゆっくり育った殻は、ただ白いだけではありません。
光を受けると、翡翠色や蜜色、淡い虹をにじませる ―― 海の記憶そのものです。
このペンダントは、その夜光貝を削り出し、一枚の葉のかたちに仕立てました。
風に揺れる南の植物を思わせる、やわらかな曲線。
上部の結びのような造形は、自然の流れを途切れさせないため、彫り残しから手で整えた部分です。
一刀ごとに様子を見ながら、割れない厚みを残し、軽やかさが出るまで磨き込みました。
磨き上げた面は鏡のように光りますが、宝石のように主張はしません。
肌の上でやさしくなじみ、動くたびに海の色がふっと浮かびます。
それが夜光貝の魅力です。
留め具にも同じ貝を用い、紐の長さを調整できる仕立てにしました。
金具を使わないのは、自然素材の風合いを損なわないため。
普段着にも、旅先にも、気負わず身につけていただけます。
同じ模様、同じ色は二つとありません。
これは、奄美の海と時間が作った一点ものです。